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ぼくのメジャースプーン

ぼくのメジャースプーン

辻村深月

★★★★☆

誰にでも読みやすい優しい文体で進む物語。

言葉にまつわる不思議な能力を持つ少年「ぼく」は、ある日学校で起こった残忍な事件をきっかけに心を閉じてしまった幼なじみであり、クラスメイトのふみちゃんのために、自身の能力を使って戦おうと決意をします。

同じ能力を持つ「先生」の元に通い、に能力について理解を深め、決戦日までの7日間の間どう立ち向かってゆくかを考えていく主人公の視点で物語は進みます。

4年生の男の子の視点で進むので、理解もしやすくサクサク読めます。

しかし、物語のテーマはとても難しいもので、言葉がどのように他人に作用をするのか、人の気持ちがどう動くのか、優しくも厳しい先生の言葉には大人になった私でさえ気付かされるものがあります。

残忍な描写もあるので、そこがなければ教科書に載っていてもおかしくないような物語でした。

 

ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)